日本で「ノマド」や「ノマドワーカー」というと、スタバなどカフェで仕事している人たちを意味することが多い。ところが、海外で Digital Nomad(デジタルノーマッド)と呼ばれる生き方をしてきた僕からすると、日本のそれを「ノマド」とは呼べない。
2016年、僕はたったの1度も日本へ帰国することなく、まさに遊牧民のように世界中を転々としながらフリーランスとしても仕事をしてきた。働く場所にしばられず、人生を自由に楽しむ生き方を実現しながら、同時にインターネット上で仕事までこなすのだ。
僕はこれからも Digital Nomad(デジタルノーマッド)とのライフスタイルを続けていく。そこで今回は、日本人が 「海外ノマド×フリーランス」 として自由に生きていくための極意を3つにまとめてみた。日本の若者たちにとって1つの生き方の参考となれば幸いだ。
ノマドの極意① ノマドの原点「永住地を持たない」
ノマドの原点である遊牧民を思い描いて欲しい。永住地を持たずに、必要最低限なものだけを持ち運んで生活する。気候の変動に合わせて別の場所に移動したり、一緒に連れている家畜がその場所の草を食べ尽くしてしまう前に移動したりする。
実は、現代のノマドも考え方は同じである。綺麗なビーチを求めて移動し、ビザの有効期限が尽きてしまう前に移動する(笑)つまり、ノマドの極意は「永住地を持たない」ことにある。僕自身も、今はどこにも家を持っていないし、賃貸契約すらしていない。3年以上前に日本を離れたとき、持っていた家具や白物家電、バイクなどもすべて売り払ってしまった。
現代のノマドはどこに滞在するのか?
ノマドでいることによる最大のメリットは、家賃、電気代、ガス代、ローンの返済といった月々の支払いが「全く」ないことである。その代わりに、世界中の行く先々では、しっかりと安心して泊まれる場所を確保しておく必要がある。要するに、どっちが良いかという話。
例えば、この1年間、僕たち夫婦は以下の世界各地にそれぞれ長期滞在した。
- バリ島(インドネシア)
- ワイララパ(ニュージーランド北島)
- ラロトンガ島(クック諸島)
- モルディブ諸島
- マルタ島(マルタ共和国)
- ジアン半島(フランス南部)
- 南アフリカ共和国
- ナミビア
- ザンジバル島(タンザニア)
- ゴゾ島(マルタ共和国)
どうしてそんなに島ばっかり? と感じるかも知れないが、それは僕たち夫婦の共通の趣味がスキューバダイビングとフリーダイビングであり、自然や動物を見るのが好きだから。あと GoPro カメラを使って水中写真や動画を撮ったり もしていて、これがなかなか面白い。
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なお、年間を通しての出費の1ヶ月平均だが、日本で大人しく暮らす場合と変わらない。
これは、ニュージーランドに長期滞在したとき と南アフリカ共和国に長期滞在したときに、ペットシッター等を引き受けて滞在費が「完全にゼロ」になったことも影響している。これのおかげで、モルディブ諸島やザンジバル島など、さらに遠くまで旅することができた。
ノマドの極意② WiFiはデュアルSIMスマホで持ち運ぶ
これは日本のノマドワーカーでも同じのはずだが、インターネットに接続できる環境は海外でノマド生活を送るうえで凄く重要な要素である。しかしながら、WiFi がある場所に縛られ、滞在場所や働く場所を限られてしまう状況はなるべく避けたい。
日本の海外旅行者には「海外で使えるモバイル WiFi ルーター」をレンタルして持参する人もいるが、現地で SIM カードを購入した方が格段に安く、場合によっては日本以上に高速かつ安定したモバイルインターネット環境を広いエリアで確保できる。
海外ノマド生活をするなら、Zenfone Max など大容量バッテリーでデュアルSIMスロットを搭載したスマホ に「現地モバイルインターネット回線が使える SIM カード」を同時装着し、テザリング機能でポケット WiFi のようにしてしまう方法がおすすめだ。さらに言うと、最新機種のスマホである必要はなく、数年前の安く手に入れられるスマホでも十分だ。
また、基本的にはどこへ行っても WiFi は見つかるのだが、海外ではしばしば停電が起こる。停電が起こるとルーターの電源が落ちるためにインターネットが急に繋がらなくなるのだが、こういった事態のバックアップとしても、モバイル回線は重宝する。
ノマドの極意③ 旅先の写真は世界に向けて販売する
海外でノマド生活をしていると、年に数日間しか休暇を取れないライフスタイルとは異なり、観光客の少ない時間帯に名所を訪れたり、あまり知られていない穴場をゆっくり巡ったりすることができる。これは非常に大きなメリットなので、活かさなければもったいない。
素晴らしい被写体を前にして何度も何度も写真撮影していると、自然と「写真を撮る技術」も磨かれていき、写真の腕も「趣味レベル」から「セミプロレベル」に引き上げてくれる。もし良いカメラを持っていなかったら、間違いなく後悔することになる。
もしも「これは!」と思える写真が撮れたら、iStock、Shutterstock などで世界中に販売してみよう。サイトに登録ができたら、あとは写真をアップロードして、内容を説明するキーワードを散りばめれば良い。思わぬ副収入を得ることができるぞ。
海外デジタルノマドの今後
最近では「ノマド生活に憧れてフリーランスとして仕事をはじめました」という人のブログをかなり見かけるようになった。しかし、なかなか海外に飛び出すことができず、日本内だけで活動を続けている人はまだまだ多い気がする。
そんな人は、以前僕が書いた「日本人が海外で暮らすために必要なものは2つ」という記事もぜひ参考にして欲しい。結局のところ、海外でデジタルノマドの生活を送っていくためには、日本での普通の生活を捨てることが出発点になるからだ。
僕たち国際結婚夫婦は、これから先も「海外ノマド生活」のライフスタイルを継続していこうと考えているので、また良い情報があればこのブログに書きたいと思う。長くなってしまったが、今回も最後まで読んでくれた読者に感謝を述べるとともに、応援のエールを送りたい。
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この記事を最後まで読んでくれたあなたも、生まれついての「ノマド気質」かもしれない。
海外デジタルノマドをするには色々な方法があるので、もし気になっている方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみよう。