前回のブログで書いたハワイのあと、サンフランシスコへ寄ってから、妻の故郷・フランスへ戻ってきた。パリでは時差ボケと格闘し、いざ世界遺産「モンサンミッシェル」へ!
フランス人の妻も、モンサンミッシェルへ行くのは初めて。車でパリから運転は疲れるので、見どころの多い「サンマロ」まで電車で行き、そこで3泊することに。サンマロからモンサンミッシェルへの行き方、レンタカーの相場、有名オムレツ店の評判なども妻と一緒に調べた。
日本語で見つけた情報とは随分と違った形で「モンサンミッシェル」を楽しんで来れたので、もっとゆっくり旅をしたい、オムレツ以外の選択肢を知りたいなどの方は最後まで読んでね!
サンマロを拠点にした観光旅行
モンサンミッシェルへの観光拠点としてはレンヌやポントルソンが有名だが、ここサンマロは街中にも見どころが多く、ブルターニュ地方北側の観光拠点にもなる。
サンマロは上空を通る飛行機が多いらしく、飛行機雲の多さと夕焼けが印象的だった。
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サンマロの夕焼け空と飛行機雲
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サンマロのプロムナードと街並み
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海沿いにあるサンマロのプロムナード
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要塞へ落ちる夕日と夕焼け
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夕暮れ時のサンマロ旧市街
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宵時に満潮を向かえたナショナル要塞
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サンマロ旧市街の夜の様子
サンマロへの行き方だが、レンヌから電車で約1時間。
モンサンミッシェルまでのアクセスは約45分で、レンヌから日帰りで行くよりも少し時間に余裕ができる。道中ではポントルソンに立ち寄ることも出来るので、モンサンミッシェルに到着する直前にピクニックに向けての買い出しなどもしやすい。
僕たちが実際に通ったルートがこちら(ポントルソンのカルフールに立ち寄った)。
Airbnb と HomeExchange の活用
現地では、ホテル宿泊ではなく「Airbnb」や「HomeExchange」を活用するのがおすすめ。
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ホテルよりおすすめの Airbnb
Airbnb については、今さら詳しく説明する必要はないだろう。ホテルより選択肢が多いし、部屋は広々、キッチンやリビングも使えるのに、宿泊料金はホテルよりずっと安い。
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サンマロの HomeExchange
HomeExchange では自分たちの家、アパート、別荘など「交換条件」として宿泊施設を最低1つは登録する必要があるが、同じ期間にその相手が泊まりに来る必要はなく、ゲストポイント(GP) の交換だけでも希望する家に泊まれてしまう。
既に Airbnb で民泊運営している人であれば、この「HomeExchange」は登録しておいて絶対に損はない。今なら「アカウント登録だけで最大1400GP」も貰えるので、1泊140GPの家なら10泊分も完全無料で泊まれてしまうからだ! キッチン付きなので食費も抑えられる。
個人間カーシェアリングもおすすめ
サンマロを拠点に日帰りでモンサンミッシェルを訪れるなら、車を借りるのがベスト。ここで僕たちは Europcar などの一般的レンタカー会社ではなく、「Getaround」という個人間カーシェアリングを使った。2日間の料金は保険込みでたった61€という安さだった。
個人間カーシェアリングは、いわば車版の Airbnb。地元の人から車を貸して貰う形なので、レンタカー会社のように事務的な手続きで車を借りるのではなく、空き時間に使っていない車を貸して貰うというスタイルだ。地元の人とのコミュニケーションも醍醐味の1つ。
日本や北米でも「個人間カーシェアリング」のサービスは人気を集めており、当ブログでも過去に紹介している。僕はもう一般的なレンタカー会社をほぼ使わなくなってしまった。
いざ世界遺産モンサンミッシェルへ
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世界遺産モンサンミッシェルに掛かる橋
モンサンミッシェルには、2015年に完成した橋が掛かっている。干潮時だけでなく、普通の潮の満ち引きであれば「満潮時」であっても問題なく渡れる。ただ1年に数回の大潮のときはこの橋ごと水面下になるそうなので、孤島になったモンサンミッシェルの姿を見たい人は、その大潮のタイミングを狙って行くようにしよう。
なお、日帰りバスツアーを申し込む場合であれ、レンタカーを借りて自力で行く場合であれ、モンサンミッシェル手前「約3.4km」にある駐車場からアクセスすることになる。
有名オムレツ店は悪評高い?
モンサンミッシェルには「La Mère Poulard」というミシュランガイドブックに載っている有名オムレツ店があるが、値段が高すぎる、メニューが分かりにくくて詐欺まがいである、などの口コミが多く、調べてみるとあまり評判が良くないようであった。
ただし、実際にレストランの前まで行ってみると、レストランの入り口すぐ横にメニューが大きく張り出されており、料金もメニュー内容も明確に記載されていた。翻訳用のアプリの使い方まで丁寧に張り出されていたので、そんなに印象が悪いようには感じなかった。
ミシュランガイドブックに載っているレストランなのだから値段が高いのは当然だろうし、フランス語も英語もできず訳も分からず注文してしまった人たちが、悪い評判を流しているだけのような気もする。
オムレツ以外の選択肢は?
モンサンミッシェルには、一般的なレストラン、テイクアウトフードを提供しているお店もたくさんある。日帰りでモンサンミッシェルを訪れる場合でも、ランチの場所に困ることはおそらくないはずだ。オムレツ以外の選択肢もたくさんあるので、安心しよう。
例えば、こんな「クレープ料理」のレストランに入るのも良し。
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モンサンミッシェルのレストラン
あるいは、フランス定番の「バゲットサンド」をテイクアウトするのも良し。
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モンサンミッシェルの安い昼食
また、駐車場の近くにある「レ・ギャラリー・ドゥ・モンサンミッシェル」のカフェで先に昼食を済ませておく手もある。他にも、周りには何軒かのホテルやレストランがあった。
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レ・ギャラリー・ドゥ・モンサンミッシェル
外でピクニックがおすすめ!
有名オムレツ店以外にもたくさん店はあるのだが、個人的には「モンサンミッシェルは中に入ってしまうより、外で遠くから眺める方が楽しめる」と思ったので、あらかじめランチを自分たちで用意しておき、橋より手前の草原あたりでピクニックをすることにした。
サンマロからモンサンミッシェルへの道中、先ほど既に地図で紹介した「ポントルソン」にあるスーパーマーケット「Carrefour Market Pontorson」にて、ランチの買い出し。
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ポントルソンのカルフールマーケット
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カルフールのパン売り場
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バゲットのお供に Kiri チーズ
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タブレとコールスローサラダ
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おやつにビスケットを買うのもおすすめ
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サンドイッチにハワイ料理のポケボウルまで
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量り売りの果物売り場もおすすめ
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ハム乗せパスタサラダがこの値段
バゲット(フランスパン)、Kiri チーズ、僕が大好きなタブレ、ハワイ料理のポケボウル、ハム乗せパスタサラダ、りんご、平らな桃、そしてオレンジジュース。ミニクロワッサンの盛り合わせも別に買っていたので、色々な場所で何度かに分けてピクニックを楽しんだ。
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おすすめのピクニックフード
モンサンミッシェルを眺めながら、青空の下ピクニック。最高である! 天気さえ良ければ、これ以上のおすすめはない。ここにワインも持っていければ、文句なしでしょ(笑)
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モンサンミッシェルを眺めながらの昼食
弾丸ツアーでは見られない絶景
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何時までも見ていたいモンサンミッシェル
モンサンミッシェルの荘厳な姿を拝めるのは、駐車場から先のエリアだけではない。周りは羊の放牧地が広がっており、ポストカードそのままのモンサンミッシェルを独り占めできる場所があるのだ。時間を気にせず、何時までも眺めていたくなる景色がここにはある。
駐車場からは徒歩がおすすめ
そもそも駐車場とモンサンミッシェルの間のアクセスは3つの選択肢があり、公式サイトでは次のように書かれている。
- 無料シャトルバス / 約12分
- 馬車 / 約25分
- 徒歩 / 約50分
おすすめは、モンサンミッシェルへ向かうときに「馬車」あるいは「徒歩」を利用し、帰りに「無料シャトルバス」を使うこと。時間にも体力にも余裕があれば、ぜひ「徒歩」で向かい、途中の草原でのピクニックを楽しんで欲しいと思う。
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駐車場からの行き方は徒歩がおすすめ
徒歩で向かえば、好きなときに立ち止まり、好きなだけ写真を撮ることができるメリットもある。ズーム性能の良いカメラがあれば、遠くからの方が思い通りの写真が撮れるだろう。
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羊の放牧地が超絶景ポイント
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モンサンミッシェルと羊の群れの絶景ポイント
モンサンミッシェルの土産物屋へ行けば、雄大な草原いっぱいに広がる「羊の群れ」が写るポストカードを良く見掛ける。まさに「絶景」のこの景色だが、僕たちは独り占めできた。もしかしたら、運も良かったのかもしれない。
とにかく、この羊の放牧地、意外なことに今のところ立ち入り禁止とかではないらしい。
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フランス語で書かれた注意書きの内容
- 羊が逃げないよう開けたら閉めること
- 犬の散歩ではリードを付けること
という注意書きが書いてあるだけで、知る人ぞ知る「穴場スポット」といった感じだ。常に羊が放牧されている保障はないが、モンサンミッシェルの駐車場から車でほんの数分ほどのところから行けるので、時間に余裕がある人はぜひ試してみてはどうだろう?
個人ツアーガイドを雇う方法
もし「国際運転免許証」を持っておらず、自分で車を運転できない場合は、ツアーガイドを雇ってみよう。現地に住む日本人ツアーガイドに運転して貰えれば安心のはず。
海外在住の日本人が数多く登録している「ロコタビ」というサイトがあるので、そちらでロコと呼ばれる現地の方々に相談することをおすすめする。日帰りツアー・夜景ツアーなど希望のツアー内容を日本語で伝え、自分だけのパッケージツアーだって組み立てられる。
サンマロ在住の日本人ガイド一覧
ブルターニュ在住の日本人ガイド一覧
ノルマンディー在住の日本人ガイド一覧
ただし料金なども含めて全て相談となるので、相談内容は早めに投稿し、返ってきた回答を比較できるくらいの余裕を持つ方が良いだろう。
モンサンミッシェルの天気は運
今回、僕たちは「モンサンミッシェル」から車で45分の「サンマロ」に3泊したが、天気はずっと晴れだった。これはかなり運が良いことらしい。というのも、ノルマンディー地方やブルターニュ地方では、フランスの中でも雨の降る日が多いのだそうだ。
モンサンミッシェルを最大限に楽しむには、晴れた日に遠くからモンサンミッシェルの姿を眺めながら外でピクニックすることをおすすめしたいが、天気ばかりは時の運。この記事を読んでくれたあなたにも、幸運が味方してくれることを祈るばかり!
当日の天気が良くても、前日までの天気が悪ければ、草原でピクニックをするときに地面が濡れている可能性が高い。もしレジャーシートがあるなら持っていく方が良さそうだ。
モンサンミッシェル観光の感想
念願のモンサンミッシェルは、やはり圧巻だった。モンサンミッシェルの修道院の中までは行かなかったが、その外観と周りの風景は「映画の中にいるような感覚」にさせてくれた。
ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」の城のモデルにもなっているらしく納得。
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西洋の驚異と称されるモンサンミッシェル、次はぜひ満潮時の夜景を見てみたい。
先日のノートルダム大聖堂のように火災などが起こらないことを切に願う。