伏見稲荷大社・千本鳥居の写真スポットと写真撮影のための準備やコツ

伏見稲荷大社・千本鳥居の見所で綺麗な写真を撮影する方法
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さてさて、伏見稲荷大社の千本鳥居は京都観光スポットとして空前の人気。美しい千本鳥居の前で綺麗な記念写真を撮りたいと考えるのは、誰しも同じはず。外国人観光客の数も凄い。

こんな時、頭の中に浮かぶイメージはおそらくプロカメラマンが撮影した 「ポスター向け」 の写真。ところが、実際に現地で写真を撮ろうとするとなかなか思い通りの写真が撮れない……

そんな風にガッカリしてしまわないためにも、今回は千本鳥居でおすすめの写真スポットと、思い出に残る綺麗な写真の撮り方を紹介する。

伏見稲荷での綺麗な写真の撮り方

プロカメラマンじゃなくても、持参のカメラが一眼レフじゃなくても、幻想的で綺麗な写真を撮る方法はある。今回は、実際に僕たちの例を紹介するので、ぜひ参考にしていただきたい。

はじめに、僕は今回 Zenfone というスマホのカメラで千本鳥居を撮影してきた 。あとでまた説明するが、これは稲荷山の散策を身軽に楽しむためのコツでもある。

Zenfone最新機種で早春の京都を撮影:デュアルカメラの実力を検証!

もちろん、カメラにこだわりがあれば、一眼レフのカメラを持参しても良いだろう。ただし、伏見稲荷大社の千本鳥居に行くなら、カメラより大切なのは「準備」と「十分な時間」だ。

京都に行くなら、ぜひ訪れたい伏見稲荷大社。そのアクセスは京都駅から JR でたった2駅と凄く便利な立地にあるが、写真を撮影しながらゆっくり見て回りたいなら、現地の滞在時間は少なくとも3時間は見ておこう。千本鳥居から先へと続く稲荷山を登り、山間 (やまあい) に佇む無数の鳥居を見なければ、せっかく訪れた価値が半減してしまうからだ。

八割程度の人が千本鳥居の入り口を通り抜けたところくらいまでしか行かないが、個人的に、伏見稲荷の真の見所は「稲荷山を登る道中」にあると思っている。

皆に賛同して貰えるかどうかは分からないが、伏見稲荷へ行き 「心に残る綺麗な記念写真」 を撮影するためには、ぜひ次の5つのポイントを参考にしてみて欲しい

1. まずは着物レンタルでおめかし

僕たちは、旅先で 「普段話せない人たち」 との新しい出会い、その土地でしか体感できない 「特別なこと」 を優先するようにしている。

京都レンタル着物の着付け後、ヘアセット中に自分でメイク

今回の旅で僕たちが出会ったのは、伏見稲荷で2015年10月にオープンされた 着物レンタル Nagomi の山地まゆみ様だ。とても親切な接客で、まだ新しい店にも関わらず既に人気になっていた。妻オリアンは、ここぞとばかりに花飾り多めのヘアセットをオーダー(笑) 店内の様子をブログに掲載したい旨を伝えると、快く撮影を了承してくださった。

京都着物レンタル Nagomi 女性用帯京都・伏見稲荷で本当に安いおすすめの着物レンタル京都着物レンタル Nagomi 女性用バッグ他小物京都着物レンタル Nagomi 女性用草履

実は、僕が着物をオススメする理由は、写真の写り映えが良くなるからだけではない。

着物で京都の街を散策すると、外国人観光客に写真撮影のお願いを良くされる。僕たちは国際結婚カップルなので余計にその回数が多いかもしれないが、20分~30分も歩くと何回も声を掛けられ、世界中の様々な国の観光客の方々と友達になれてしまうのだ。あれこれ話しながら楽しく旅をすると、笑顔も増えて一石二鳥!

ということで、着物レンタルは写真撮影の準備として、どんな人にもおすすめしたい。一生に一度とかそういう話ではなく、何回でも良い。

着付けが出来たら、カメラ (スマホ) を持っていざ伏見稲荷大社へ! 今回は着物レンタルの方が、記念撮影に協力したいと伏見稲荷大社の途中まで親切に付いてきてくださった。

2. 千本鳥居の入口付近は人多過ぎ!

まず伏見稲荷大社正面の参道では、第一鳥居を背景に以下の左の写真を撮影していただけた。先ほど紹介をした着物レンタル Nagami の方が 「番傘」 を貸してくださったおかげで、早速、物凄く記念価値のある写真となった。

伏見稲荷大社・内拝殿を着物で参拝

そのあとも、内拝殿を参拝している様子など、今まで写真に残したことなど一度もなかったんじゃないか? というような写真が撮れた。

ところが、問題はこのあとだった。千本鳥居の入り口あたりまで進むと、道が狭くなることもあり、次から次へと人の波が押し寄せてくる

店の方も記念撮影を試みようとしてくれたが、人が多すぎて写真を撮るタイミングがない!

カメラの前でポーズを取っていると、何人かは立ち止まってくれるが、1秒後には他の誰かがすぐフレームインしてくる。そもそも店の方がこんな遠くまで付いてきてくれて写真を撮ってくれるなんて思ってもいなかった僕たちだが、親切に甘えて写真を撮って貰うにも、これじゃキリがない(笑) ずっとこんな感じである。

千本鳥居の入り口は人が多過ぎて写真撮影は困難

つまり「千本鳥居の入り口付近」では、綺麗な写真を撮ることなど不可能!さっさと諦めるが勝ちである。しつこくカメラを構えていると、周りに迷惑だし時間もロスする。もしカップル同士でこんなことしてたら、不機嫌で喧嘩にもなり兼ねない。

本当に心に残る綺麗な写真を撮影したければ、この付近など「まぁ凄い人ねー」と素通りしてしまう方が賢明だ。僕たちは親切に人混みの中付いてきてくださった着物レンタルの店の方に感謝の気持ちを伝えると、いよいよ稲荷山へと入っていった

3. 観光客の少ない平日の早朝か山奥へ

記念写真ではなく、どうしても自分のカメラで 「ポスターのような写真」 を撮りたい! という人は、観光客が少なめの平日の早朝に行くのがベストである。初詣や紅葉の時期などは避け、ローシーズンの 「始発電車が到着する前」 なら完璧だろう。

伏見稲荷大社の千本鳥居

Photo by Gaku0318

ただ、光の入り具合や路面の状況なども考えると、ベストショットを撮るための好条件が揃う時間は限られている。実際のところ、知名度がここまで上がってしまった今となっては、この場所で上のような写真を撮るのは困難だ

僕たちのようなカップルや友人での旅行では、最初から奥へ進むことを前提に参拝することをオススメする。特に、着物を借りて伏見稲荷の雰囲気を存分に楽しみたい人にとって、本当の見所はこの先にあるからだ。

早朝を狙って行くより、時間をたっぷり使ってのんびり山奥を目指そう。最初に3時間は見ておこうと言った理由はここにある。

4. 稲荷山の奥地へ続く鳥居を目指せ

さて……千本鳥居の入り口付近では、写真撮影どころか「立ち止まること」さえ困難であったが、下の写真をご覧の通り、約30分~40分の距離を歩くと急激に人が減った。しかも着物を着ているおかげで、周りの人と談笑をしたり、写真を取り合ったりして楽しく過ごせる

稲荷山の参拝・お山巡り、三ツ辻から四ツ辻の参道

ここは、三ツ辻と四ツ辻の中腹にあたる場所。

公式サイトの伏見稲荷大社・全域マップ でその位置が確認できる。三ツ辻とか四ツ辻とかどこ? という方は地図を参考にしよう。この辺りまで来ると人も少なく写真が撮りやすい。

なお、右上の写真は、遠くにいる人たちを自分自身の体で隠して撮影している。この辺りなら階段による段差があるため、麓 (ふもと) ではあまり使えない撮影テクニックが使えるのだ。

また、麓の千本鳥居と比べると、鳥居と鳥居の間隔が広いため、斜め上から差し込む太陽光の効果で 「より鮮やかな朱色」 に写るのも良い。

余談だが、僕たちはここへ来るまでに一度休憩をした。三ツ辻を右に曲がった先の右手にある 「三玉亭」 さんへ立ち寄り、オリアンは好物のいなり寿司を、僕はきつねうどんを注文した。ここはレトロな雰囲気が昔から変わらず、実に良い雰囲気である。外国人観光客にも人気。

なお、稲荷山にある休憩処は三ツ辻と四ツ辻に集中しており、三ツ辻から四ツ辻は所要時間は約15分である。ここで休憩するのは伏見稲荷を散策するときの楽しみの1つ。

稲荷山の三ツ辻にあるお食事処「三玉亭」はレトロな雰囲気三玉亭のいなり寿司ときつねうどん

このあとは、四ツ辻から稲荷山を巡るルートが二手に分かれている。四ツ辻にある案内板では右回りに進むのが正規ルートとして紹介されているが、実は「逆周り」で参拝する方が、登り傾斜は楽である。また、右回りで参拝する人の中には、稲荷山の山頂でもある「一ノ峰」から引き返してしまう人が多い。ということは……僕がオススメする見所はその先にある(笑)

5. 最大の見所は眼力社付近の鳥居

ということで、四ツ辻からはぜひ「逆周り」のルートを取ろう。ただいずれにせよ、稲荷山をぐるりと一周して再び四ツ辻に戻ってくるまでには、1時間ほど山道を歩くことになる。水分補給のための飲み物などは、あらかじめ四ツ辻以前に用意しておこう

四ツ辻から逆周りの場合、5分~10分もあれば僕がオススメの見所「眼力社」に到着できる。

以下は、記事の見出し画像に使っている写真。絶好の撮影スポットだ。大きさの違う鮮やかな鳥居が、山沿いに奥へ伸びている

千本鳥居をナナメ横から撮影・小川や苔とのコントラストが綺麗

この付近は大きい鳥居が立ち並ぶ場所で、その横には小さな川が流れている。この川に沿って群生している苔がまた美しく、山奥ならではの独特の雰囲気が僕は好きだ。

まだ人通りはまばらにあるが、このように斜め横側から撮影することで、まるで誰もいないかのような写真も簡単に撮影することができる

下の写真のように、鳥居の間から姿を覗かせて記念撮影をするのもオススメだ。3~4人ほどの友人グループでやっても、良い雰囲気の写真が撮れるはずだ。

京阪電車のおけいはんのポスターとか、JR の 「そうだ京都、行こう。」 のポスターとかにも採用されそうな構図! もしこの記事を参考にここで写真を撮られた方は、Facebookメールフォーム  で教えてくれたら嬉しい。

伏見稲荷・千本鳥居にて美人外国人女性の着物写真

眼力社付近は伏見稲荷で1番の見所御膳谷奉拝所の狐絵馬(きつね絵馬)

なお、眼力社の神様は目の病にご利益があるというだけでなく、ビジネスや投資をする人には嬉しい 「先見の明が授かる」 という言い伝えがあるそうだ。近くの御前谷の前には、狐絵馬の掛かった絵馬掛が珍しかったので、パシャリ。この付近は見所が多くゆっくり見たい場所。

おせき大神から長者社そして一ノ峰方面へと登る階段

眼力社と御前谷を通り越すと、一ノ峰へと続く登り階段が始まる。途中には薬力社や長者社といった神様が祀られる場所が続くが、実際には最も人通りが少ないエリアだ。なぜなら、正規ルートでは「一ノ峰」で引き返してしまう人が多くて、逆周りでも「御前谷のお塚群」だけを参拝しに来る人が多いから。時間に余裕のある人は、ぜひ逆周りで「一ノ峰」を目指そう。

参考までに、稲荷山の標高は233m。高尾山の標高599mのたった半分にも満たない。

伏見稲荷・稲荷山「一ノ峰」付近の狐像と鳥居

僕たちも、稲荷山の山頂「一ノ峰」に鎮座する末広社を参拝してきた。末広がりに商売繁盛の御加護を得ると言われており、以前は、ここに掛かっている簾 (すだれ) には経営者の方々の名刺がたくさん差し込んであった。なぜか今は取り払われて禁止されてしまったか、それとも簾が交換されたばかりなのかは分からないが、名刺は1枚もなかった。個人情報だから?

僕たちはこの末広社を参拝したあと、そのまま逆周りで下山する。このとき、また美しい朱の鳥居が出迎えてくれた。太陽光の角度によって鳥居の見え方が変化するのが印象的である。

伏見稲荷・稲荷山の山頂(一の峰)にある末広大神社稲荷山を参拝する道中・千本鳥居の美しい写真が撮れる

伏見稲荷大社・千本鳥居のまとめ

もし伏見稲荷大社・千本鳥居を観光するなら、見所は入り口付近だけではない。

稲荷山の奥地へと進んでいくと、違った境地の雰囲気を楽しむことができる。当然、記念用に美しい写真を撮影したいと願う人にとっては、穴場の見所スポットが満載だ。案内板のある 「T字路」 に差し掛かる度 「約半分の観光客」 が引き返して行くが、その先に進むことで多くのご利益があるもの。

伏見稲荷へ行く方は、ぜひ今回の記事を参考に 「稲荷山」 まで散策していただきたいと思う。